アリザリン・コンプレクソンによる耳石標識を装着したトラフグ小型種苗の静岡県遠州灘海域への放流とその後の移動について

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  • アリザリン コンプレクソン ニ ヨル ジセキ ヒョウシキ オ ソウチャクシタ トラフグ コガタ シュビョウ ノ シズオカケン エンシュウナダ カイイキ エノ ホウリュウ ト ソノゴ ノ イドウ ニ ツイテ

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抄録

静岡県浜松市馬込川河口の遠州灘海域へ、平均全長40.3mmのトラフグのALC標識魚30,000尾と、平均全長73.1mmのイラストマー標識魚16,510尾を放流し、静岡県浜名湖内の鷲津市場と、愛知県伊勢湾海域の豊浜市場でトラフグの買い取り調査を行い、次の結果を得た。1)鷲津市場では、2002年7月29日〜12月30日までにトラフグ386尾が水揚げされ、すべて購入して調査した結果、標識魚は145尾であった。2)その145尾の内訳は、ALC小型放流が133尾と91.7%を占め、イラストマー通常放流群が9尾で6.2%、その他の3尾は福田漁港で放流したTC標識魚であり、ALC小型放流群とイラストマー通常放流群の漁獲尾数比率は、放流尾数比率と大きく異なり、放流後の移動に差がみられた。3)鷲津市場で購入した386尾のうち、無標識魚は241尾であったが、鼻孔隔皮欠損、尾鰭変形、耳石変形などの体部分標識を確認した結果、そのうちの223尾が放流魚と判断され、鷲津市場で購入したトラフグの95.3%にあたる368尾が放流魚と判断された。4)豊浜市場で2002年12月12日に90尾、12月18日に107尾、計197尾のトラフグを購入して調査した結果、標識魚は36尾であった。5)その36尾の内訳は、イラストマー通常放流群が3尾確認されたが、ALC小型放流群は確認されなかった。その他の33尾はすべて愛知県伊勢湾海域に放流されたイラストマー標識魚であった。

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