人工生産アユ数系統の冷水病感受性について

この論文をさがす

抄録

広島県で人工生産されている数系統のアユの冷水病感受性を感染実験により検討した。2002年および2003年に内水面実験地で自然感染実験を行ったところ、黒瀬川系アユおよび累代系アユは高い冷水病感受性を有していることが明らかになった。また、2005年に行った県内養殖場における自然感染実験の結果、神通木曽川系アユはこれまで耐病性が明らかになっている海産交配系アユと同様に、低い冷水病感受性を有していることが明らかになった。また、同居感染実験や注射感染実験の結果から、冷水病感受性の高かった黒瀬川系アユに高津川産のアユを交配させることで冷水病の感受性が低下したことが明らかになった。また、海産アユに由来すると考えられる黒瀬川系アユが冷水病耐病性でなかったことから、海産アユ全てが冷水病に対する耐病性を持つものではないことも示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ