成魚放流されたアマゴにおけるスモルトとパーの残留性の違い

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  • セイギョ ホウリュウ サレタ アマゴ ニ オケル スモルト ト パー ノ ザンリュウセイ ノ チガイ

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岐阜県内の渓流漁場のある漁業協同組合では、放流時点で漁獲制限体長を上回るアマゴやヤマメを放流し、ただちに遊漁者に釣らせる、いわゆる成魚放流が早春の低水温期を中心に行われている。しかし、成魚放流は放流量が多い割には漁期が短いことや、放流場所付近に魚が留まらない、という問題があることが、遊漁者・漁業協同組合双方から指摘されている。成魚放流は稚魚放流に比べ放流に費用がかかる。そのため、出来るだけ多くの放流個体が放流地点付近で留まるほうが、その漁場を管轄する漁業協同組合の運営上望ましい。また、アマゴでは0+歳の11月後半頃からスモルト(降海型)とパー(河川残留型)が出現する相分化が起き、渓流釣り解禁時期である2月から3月においても、外見からスモルトとパーの差は明瞭であるが、成魚放流ではこれらを区別して放流することはない。スモルトとパーでは河川に放流された時の移動動態に差がある可能性があり、このことは放流魚の残留性に影響を及ぼしかねない要因である。アマゴの成魚放流における調査は5月に行われたものがある。しかし、その時期はすでにスモルトが終了した時期であり、2、3月のアマゴとは異なる状況である。そこで今回、2月中旬におけるスモルトとパーの放流後の移動動態を調査した。

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