短日性タバコNicotiana tabacum cv. Hicks Maryland MammothでのシロイヌナズナCONSTANSの過剰発現は,長日条件下での花成促進を引き起さない
抄録
オメガ翻訳エンハンサー配列を有するシロイヌナズナCONSTANS cDNAをカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターの制御下で恒常的に発現させた短日性タバコNicotiana tabacum cv. Hicks Maryland Mammothを作製した。16時間明期8時間暗期の長日条件で育成した場合、cDNAを組み込んでいないT-DNAを有するコントロール形質転換植物が植木鉢に移植後121日頃に開花したのに対し、シロイヌナズナCONSTANS cDNAを過剰発現した形質転換植物は移植後210日を経過しても開花しなかった。この結果は、シロイヌナズナCONSTANSが、長日条件では、短日植物の開花を正に制御する因子として働かないことを示唆しており、短日植物においてCONSTANSオーソログは長日条件下での開花を抑制する因子として働くというイネのHd1の知見から得られた考えを裏付けるものであった。
収録刊行物
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- 香川大学農学部学術報告
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香川大学農学部学術報告 61 99-103, 2009-02
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845763635374720
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- ISSN
- 03685128
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB