非アロフェン質黒ボク土における有機物連用効果

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  • ヒアロフェンシツ クロボクド ニ オケル ユウキブツ レンヨウ コウカ

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抄録

岩手県の非アロフェン質黒ボク土露地畑土壌において、畜種混合堆肥(牛・豚・鶏ふん)を10年間、豚ぷん堆肥および鶏ふん堆肥を5年間連用して野菜の栽培試験を行った。その結果から、堆肥の施用量および種類の違いが作物の生産性や土壌の性質におよぼす影響を明らかにし、適切な堆肥施用法を検討した。畜種混合堆肥を化学肥料と併用した場合、連用とともに収量が増加した。特に40Mg、80Mg/ha施用した場合に高い収量が得られ、交換性塩基や可給態リン酸の増加、土壌の酸性化の抑制および下層土の改良効果などが認められたことから、化学肥料と併用した40Mg、80Mg/haの堆肥連用は有効であると考えられた。しかし、連用年数が経過すると交換性カリや可給態リン酸が蓄積する傾向にあり、その場合は化学肥料を削減し、過剰な養分蓄積を防ぐ必要があると考えられた。豚ぷん堆肥および鶏ふん堆肥のみを施用した場合も収量が増加し、化学肥料代替栽培が可能だった。さらに、交換性塩基および可給態リン酸の増加、土壌の酸性化抑制に効果が認められ、豚ぷん堆肥および鶏ふん堆肥の連用は有効であると考えられた。しかし、連用年数の経過とともに交換性塩基や可給態リン酸が蓄積する傾向にあり、その場合は堆肥の施用量を削減し、過剰な養分蓄積を防ぐ必要があると考えられた。

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