兎エンセファリトゾーン症

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  • ウサギ エンセファリトゾーンショウ

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Abstract

近年の血清検査成績は、国内外のペット兎のエンセファリトゾーン症の蔓延を示唆しており、臨床的に重要な兎の感染症の一つとして注目されている。本疾患ではしばしば致死的な神経障害が生じるが、不顕性感染も多く、生前の確定診断が困難なことや明確な治療指針がないことなど、臨床的な課題はまだ多く残されている。本疾患では前庭障害などの神経症状が最も多く、その他腎不全や白内障あるいはブドウ膜炎などが認められる。治療には、ベンズイミダゾール系薬剤の有効性が示唆されている。また、神経症状の急性発現時には、病原体の宿主細胞感染に伴う二次的な炎症反応に対する抗炎症治療も重要である。しかし、症状消失後も準臨床的な病理変化や病原体の残存が認められる例があり、疾患の持続あるいはキャリアとなる可能性を考慮する必要がある。

Journal

  • 動物の原虫病

    動物の原虫病 23 (1), 21-27, 2008-12

    相模原 : 日本動物原虫病学会

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