繁殖母豚の毛根の付いた体毛からのDNAの抽出法と遺伝子多型の検出法の開発

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  • ハンショク ハハブタ ノ モウコン ノ ツイタ タイモウ カラ ノ DNA ノ チュウシュツホウ ト イデンシ タケイ ノ ケンシュツホウ ノ カイハツ

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抄録

本研究の目的は、生産農場における母豚の毛根の付いた体毛から、1)DNAを抽出する方法を確立すること、2)繁殖形質に関わる遺伝子の多型解析するためのPCR-RFLP法を確立することであった。雌豚の繁殖成績と遺伝情報の関連性を分析するための候補遺伝子として、豚メラノコルチン4受容体(MC4R)遺伝子を選択した。MC4R遺伝子は哺乳類において、エネルギーバランスと体重の調整に重要な因子である。肉豚のMC4R遺伝子の変異型は、肥満と増体量に関連性がある。また、生産農場において、体毛におけるサンプルの収集は、血液におけるサンプルの採取より簡単に行える。大規模生産農場を訪問し、ランドレース純系種豚2頭と交雑種豚3頭の母豚を選択し、体毛を採取した。分析には、一個体当たり5から30本の体毛を使用した。採取した体毛よりゲノムDNAを抽出し、MC4R遺伝子を含む周辺領域をPCR法により増幅した。PCR産物は一晩65℃でTaqI酵素により切断した。DNA断片を2%アガロースゲル電気泳動により分離し、MC4R遺伝子多型解析を実施した。毛根の付いた体毛一本当たりのDNA収量は70から1900ngであった。さらに、ランドレース純系種豚内で、MC4R遺伝子の多型を確認した。

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