水稲新品種「つぶゆたか」の育成

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  • スイトウ シン ヒンシュ ツブユタカ ノ イクセイ

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抄録

「つぶゆたか」は、1994年8月に耐冷性、穂いもち圃場抵抗性に優れる中生の多収品種の育成を目標として、旧岩手県立農業試験場県南分場において「江70」を母、「ふくひびき」を父として人工交配を行い、その後代から選抜育成された品種である。飼料用米品種やバイオエタノール用品種の要望が高まる中、「つぶゆたか」は岩手県の気象条件に適した耐冷性の強い多収品種であることから、2009年1月に品種登録申請を行った。「つぶゆたか」は、出穂期、成熟期とも「ひとめぼれ」並の“晩生の中”に属する岩手県中南部で栽培可能な多収品種である。耐倒伏性は「ひとめぼれ」より強い“強”、障害型耐冷性は“強”、いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pia”と推定され、圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちとも“やや強”である。収量性は「ひとめぼれ」に比べて明らかに優り、多収品種である「コガネヒカリ」、「ふくひびき」並からやや多収である。

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