フキ「春いぶき」の栽培における適正な改植年数の推定

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抄録

本県で育成されたフキ(Petasites japonicus Fr. Schmidt)の品種「春いぶき」の適正な改植年数を明らかにするため、1年生株から5年生株までを供試し、株の年生が花穂(フキノトウ)と葉柄の生育および収量に及ぼす影響について検討した。販売可能な花穂の収量については、1年生株から3年生株まで株の年生が上がるに従い増加するが、4年生株以降は徐々に減少した。また、販売可能な葉柄の収量については、1年生株に比べ2年生株では増加するが、3年生株では2年生株と差がみられず、4年生株以降は徐々に減少した。それぞれの株の年生までの1年間当たりの平均粗収益から改植に要する経費を減じて収益を比較すると、花穂のみを収穫する場合においては4年生株、葉柄のみ、または花穂と葉柄の両方を収穫する場合においては3年生株の収穫後に改植すると良いと考えられた。

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