トリ肉腫および白血病ウイルスのレセプター遺伝子TVAにおける品種間の遺伝子型およびアリル頻度の解析

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  • トリ ニクシュ オヨビ ハッケツビョウ ウイルス ノ レセプター イデンシ TVA ニ オケル ヒンシュ カン ノ イデンシガタ オヨビ アリル ヒンド ノ カイセキ

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抄録

TVA遺伝子は、トリ白血病肉腫ウイルスサブグループA(ASLV-A)に対する感受性および抵抗性を決定する遺伝子であり、感受性および抵抗性を示す変異(それぞれa型およびb型(4bpの挿入))が報告されている。本研究では、TVA遺伝子の変異について、独立行政法人家畜改良センターで保有しているニワトリの遺伝子型頻度およびアリル頻度を調査した。本研究で供試したニワトリ品種・系統群は、白色レグホン(01系統および11系統)、ロードアイランドレッド(YS系統)、白色プリマスロック(LA系統)、横斑プリマスロック(XS系統)、ライトサセックス、アローカナ、名古屋種、三河種および軍鶏である。遺伝子型は新たにプライマーを設計し、得られたPCR産物の電気泳動パターンから判定した。また本研究では、これまでの報告以外のアリルが検出されたため、各アリルについて塩基配列を決定した。本研究で用いた9品種10系統の集団から、全部で7つの遺伝子型が検出された。本研究において、a型およびb型アリル以外に、Genbankで登録されているc型(7bpの挿入)および新規のd型(6bpの欠損)アリルが検出された。本研究から、白色プリマスロック(LA系統)、ライトサセックス、アローカナ、名古屋種およびロードアイランドレッドでは、完全に遺伝子型aaで固定されており、白色レグホン(11系統)については、遺伝子型頻度0.98とほとんどの個体が遺伝子型aaであることがわかった。また、白色レグホン(01系統)では、遺伝子型bbに完全に固定されていた。軍鶏では、遺伝子型acおよびccが同程度の割合で存在していた。横斑プリマスロック(XS系統)および三河種では、遺伝子型aa、adおよびddが存在していた。このように本研究から、TVA遺伝子について新規の変異が検出され、集団間で多様性を示すことが明らかとなった。

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