ニジェールの首都ニアメ近郊における農業の実態と作物残渣の被覆利用意識 : 農家聞取り調査を中心として

書誌事項

タイトル別名
  • ニジェール ノ シュト ニアメ キンコウ ニ オケル ノウギョウ ノ ジッタイ ト サクモツ ザンサ ノ ヒフク リヨウ イシキ ノウカ キキトリ チョウサ オ チュウシン ト シテ

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説明

サブサハラ・アフリカは、砂漠化の被害を受ける危険性が高い地域の1つである。地域の農業環境を改善するために、本研究ではスタブル・マルチを用いた土壌水分蒸発抑制の効果を検討するとともに、同研究の必要性を検証すべく、ニジェールを対象国として首都ニアメ近郊の3地区で聞き取りによる農家調査を実施した。現在、作物残渣は家畜飼料、建築用材、有機肥料として用いられているが、調査対象農家の中には土壌保全に有効かつ生産性の向上につながるのであれば利用したいとの意識は少なくなかった。とくに、首都ニアメに近い調査地区の1つであるコロではそれが顕著であった。同地区は3地区の中で最も経営規模が大きく、専従的農家が多いところである。また、農業依存度が高く、作物の生産増大に対する意欲が高い地区でもある。これらのことから、コロのように作物生産に対して意欲的な地域では、作物残渣を用いた土壌水分蒸発抑制の手法が適用できるものと推測された。

収録刊行物

  • 開発学研究

    開発学研究 21 (1), 54-61, 2010-07

    藤沢 : 日本国際地域開発学会

参考文献 (14)*注記

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