水稲新品種「元気つくし」の移植時期および2回目穂肥の有無が収量,品質および食味におよぼす影響

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高温登熱性に優れる早生水稲新品種「元気つくし」の移植時期や2回目穂肥の有無が収量,品質および食味に及ぼす影響等を明らかにし,本品種の特性を活かした栽培条件について検討した。1. いずれの移植時期とも同熟期の「つくしろまん」と比べて収量は高い傾向を示し,白未熟粒の発生は少なく,検査等級は優れた。食味は「ヒノヒカリ」より優れた。2. 出穂期から20日間の平均気温が25.3~28.6℃の範囲において,移植時期が6月10日以降であれば検査等級1等を確保できた。玄米タンパク質含有率および食味は移植時期による差は認められなかった。3. 2回目の穂肥(1.5Nkg/10a)により,籾数が多く,千粒重が重くなり,収量は向上した。この場合の玄米タンパク質含有率は,5.5~6.8%の範囲で,食味への影響は小さかった。4. m2当たり籾数28,000粒以上で目標収量520kg/10aを確保でき,30,000粒を超えると収量の年次間変動が大きく,検査等級は2等に格付される事例があった。m2当たり籾数が30,000粒を超える肥沃度の高い圃場では,基肥を減らし籾数を制御することが重要であると考えられた。

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