DNA分析を用いた牛肉の雌雄判別法の検討

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  • DNA ブンセキ オ モチイタ ギュウニク ノ シユウ ハンベツホウ ノ ケントウ

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抄録

牛肉の雌雄を判別するためにSasazakiらが開発した雄牛特異的マーカー(SRYマーカー)及びウシ共通の内在性マーカー(AMLX1マーカー)を用いたPCRによって、牛肉の雌雄判別が可能かの検討を行った。オス47個体及びメス49個体で確認した結果、AMLX1マーカーのPCRでは、すべての試料で目的長のPCR増幅産物が得られ、DNA抽出に問題がないことが確認された。また、SRYマーカーのPCRでは、すべてのオス試料から目的長のPCR増幅産物が得られ、メス2個体でもPCR 増幅産物が得られた。ウシの染色体異常として外見上の性別と染色体に相違がある生殖巣発育不全症やフリーマーチン等の現象があり、ホルスタイン種でのフリーマーチンの発生率は1~2%であるとの報告がある。SRYマーカーでPCR増幅産物が得られたメス2個体についてはフリーマーチン等の染色体異常の可能性が考えられる。このため、本法は1~2%の誤判別が生じると考えられる。さらに、本法について4 試験室において未知試料を用いて共同試験を実施したところ、配付したすべての試料について正しく雌雄を判別した。

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