水稲新品種'さつま赤もち'の育成とその特性

書誌事項

タイトル別名
  • Breeding of a Red Grain Glutinous Rice Cultivar 'Satsumaakamochi'
  • スイトウ シン ヒンシュ'サツマアカ モチ'ノ イクセイ ト ソノ トクセイ

この論文をさがす

抄録

水稲新品種'さつま赤もち'は,鹿児島県農業開発総合センターにおいて晩生,赤糯を目標に,晩生,良質糯の「鹿児島糯9号(のちのさつま白もち」を母本,「01-F2-517(ベニロマン/鹿児島糯9号)F2」を父本として,2001年に交配を行った組合せから選抜し,普通期栽培用晩生の赤米糯品種として育成した。2009年2月に鹿児島県の適品種に採用され,同年3月に品種登録を申請し,2011年8月に品種登録された。'さつま赤もち'は,'さつま白もち'と比較して出穂期で3日,成熟期で4日早い「晩生」に属する。'さつま白もち'に比べて稈長は12cm短く,穂数はやや多く,一穂籾数はやや少ない。草型は「偏穂重型」である。倒伏抵抗性は'さつま白もち'並みの「やや強」である。脱粒性は'さつま白もち'に比べて脱粒しにくい「難」である。収量性は赤糯品種'紅染めもち'より高く'さつま白もち'と同程度である。玄米表面の果皮に機能性成分プロアントシアニジンが蓄積して,玄米は赤色を呈する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ