水稲ヒコバエの生育と野生獣による採食の実態およびその生育量を減らす営農管理技術

書誌事項

タイトル別名
  • Growth of Paddy Rice Ratoons, Grazing by Wild Mammals, and Farming Practices for Reducing Ratoon Production
  • スイトウ ヒコバエ ノ セイイク ト ヤセイ ジュウ ニ ヨル サイショク ノ ジッタイ オヨビ ソノ セイイクリョウ オ ヘラス エイノウ カンリ ギジュツ

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説明

獣害対策における水田の餌場価値の低減を図るため,野生獣による水稲ヒコバエの採食実態を明らかにするとともに,ヒコバエを抑制する技術を確立した。成果の概要は以下のとおりである。1)滋賀県内6カ所におけるヒコバエ地上部の生体重は156~1,760g/m2であり,その内2カ所における採食量は約50g/m2であった。2)ヒコバエを抑制するためには次の営農管理技術が有効であった。(1)成熟期の遅い品種の作付け,(2)6月以降の移植,(3)5月移植における早期中干し,(4)プラウ耕起(反転耕)の実施,(5)ロータリの回転数が通常より高速の耕耘,(6)10月中旬以降の耕起。3)6月移植は5月移植に比べて水田内の緑草発生量が増加したが,10月中旬以降の耕起で抑制できた。以上のことから,ヒコバエ発生を抑制する各営農管理技術を組み合わせることで,水田の秋冬期における野生動物に対する餌場価値を低減させることができると考えられる。

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