アコヤガイ挿核施術後の真珠の成長と母貝の軟体部諸形質および貝殻重量との関係

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between growth of nacreous layer and physiological conditions of akoya pearl oyster after nucleus implantation
  • アコヤガイソウカク シジュツ ゴ ノ シンジュ ノ セイチョウ ト ボガイ ノ ナンタイブ ショ ケイシツ オヨビ カイガラ ジュウリョウ ト ノ カンケイ

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説明

1.アコヤガイに挿核した後の真珠の成長と貝の軟体部諸形質および貝殻重量を7月から12月にかけて調査し,それらの変動特性について検討した。2.真珠層の厚さは,日本貝の方が交雑貝より大きく推移した。また真珠層の月ごとの成長量には,7~9月と10~11月に高値のピークがみられ,9~10月,11~12月に低値を示した。3.真珠の成長の増減傾向と貝の軟体部諸形質の増減傾向は,高水温期において差異がみられ,貝の軟体部諸形質の増加量が減少した後に真珠の成長量が低下した。このことから,高水温期においては貝の蓄積栄養が先に消費され,その影響で後に真珠層形成能力が低下すると推察された。4.真珠の成長と軟体部諸形質の月別の増減量を用いて両者の関係を調査した結果,真珠の成長と相関係数の高い形質は閉殻力,閉殻力/全湿重量であった。真珠の成長量と閉殻力の増減量は,7~9月の高水温期以外の期間においては概ね同じパターンで推移した。5.閉殻力はアコヤガイの真珠層形成能力を示す指標として活用できる可能性が示唆された。

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