近年の気温と降水量が飼料用トウモロコシの病害発生と乾物収量に及ぼす影響(2001~2012年)

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タイトル別名
  • Effect of high temperature and precipitation in recent yerars on dry matter yield and disease incidence of feed corns (2001-2012)
  • キンネン ノ キオン ト コウスイリョウ ガ シリョウヨウ トウモロコシ ノ ビョウガイ ハッセイ ト カンブツ シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ(2001~2012ネン)

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抄録

2001年から2012年までの飼料用トウモロコシ栽培試験成績と気象との関係について調査した。1 積算気温および積算降水量は年々増加傾向を示していた。2 近年発生が確認された病害は「紋枯病」と「根腐病」であり、「紋枯病」は「少ない」から「中程度」に増加し、「根腐病」の発生率は2004年から2008年の5年間の平均は1.7%であったが、2009年から2012年の平均は6.2%に増加した。3 気象と病害発生の関係を調べたところ、生育期間中の最高気温が30℃以上の日数が多いと「紋枯病」の発生が多く(R2=0.6843)、また、生育期間中の降水量が多いと「根腐病」発生が多くなる傾向にあった(R2=0.6796)。4 乾物収量は全ての品種で年々増加傾向にあり、特に早生品種で積算気温の上昇と共に乾物収量も増加し、やや強い相関関係が認められた(R2=0.6124)。5 近年の地球温暖化は、飼料用トウモロコシ栽培における積算気温を上昇させ、乾物収量の増加に影響を与えている可能性が示唆された。一方、積算気温や降水量の増加は病害の発生要因になることも明らかとなった。

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