ブロッコリー(Brassica oleracea L. Italica Group)のフロログルシノール酸化酵素の精製と性質

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  • Purification and characterization of phloroglucinol oxidase from broccoli (Brassica oleracea L. Italica group)

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抄録

ブロッコリーのフロログルシノール酸化酵素(PhO)を精製し,その性質等を調べた。精製酵素はSDS-PAGEにおいて1本のバンドを示し電気泳動的に均一であった。本酵素はアセトン分画後の粗酵素液の約80倍に精製され,回収率は26%であった。精製酵素の分子量はゲル濾過およびSDS-PAGEによりそれぞれ63kDaおよび65kDaと推定された。本酵素は1,3,5-トリヒドロキシベンゼンであるフロログルシノールを強く酸化し,酸化反応時のミカエリス定数(Km値)は11mMであった。精製酵素(PhO)には同時にパーオキシダーゼ(POD)活性が検出され,PODとして33倍に生成され,回収率は11%であった。PhOおよびPOD活性はそれぞれpH8.0および7.0で最大活性を示した。PhO,PODの両活性ともpH5.0~10.0の範囲で,5℃,20時間安定であった。PhO活性とも最適温度は60℃であり,POD活性のそれは20℃であった。両活性とも1mMのジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム,KCN,L-アスコルビン酸,クロロゲン酸及びヒドロキノンにより強く阻害された。

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