クリンカアッシュを主体とした培地がカーネーションの生育,収量並びに切り花品質に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of coal clinker medium on growth and flowering of carnation cultivars
  • クリンカアッシュ オ シュタイ ト シタ バイチ ガ カーネーション ノ セイイク,シュウリョウ ナラビニ キリバナ ヒンシツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

カーネーションの灌水同時施肥栽培において,土壌に替わる培地としてクリンカアッシュを主体とした培地の有効性を生育,収量並びに切り花品質の観点から検討した。カーネーションの好適pHに合わせてピートモスを10%添加したクリンカ培地(以下クリンカ培地とする)と土壌との栽培比較試験では,試験用品種であるスタンダード系‘ノラ'を供試した場合,前者は後者に比べて生育や開花が遅く,切り花収量が減少することが明らかになった。この原因として,クリンカ培地では培地のEC値が低く推移したことから,生育初期の肥料不足が推察された。そこで,より実用的な品種であるスプレー系‘バーバラ'を供試して,生育初期の給液濃度を標準の1.5倍に高くした結果,収量は,対照の土壌に比べ, 13%以上増加し,切り花品質は同等になった。これらのことから,クリンカは,土壌に替わる培地の主成分として,生育初期の給液濃度を高めることでカーネーション栽培に利用可能であることが示唆された。

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