長崎県における農耕地土壌の理化学性の実態と経年変化(3) : 水田,普通畑,樹園地の30年間の変化

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タイトル別名
  • The changes of several physico-chemical properties of cultivated soils in Nagasaki Prefecture : Part 3: Changes in the 30 years of paddy soil, upland soil and orchard soil
  • 長崎県における農耕地土壌の理化学性の実態と経年変化(第3報)水田,普通畑,樹園地の30年間の変化
  • ナガサキケン ニ オケル ノウコウチ ドジョウ ノ リ カガクセイ ノ ジッタイ ト ケイ ネンヘンカ(ダイ3ポウ)スイデン,フツウバタケ,ジュエンチ ノ 30ネンカン ノ ヘンカ

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抄録

長崎県における農耕地土壌の理化学性の実態と30年間の経年変化を明らかにするため,2009~2013年(7巡)に実施した土壌調査結果を1979~1984年(1巡)および1994~1998年(4巡)の調査時と比較した。その結果は,次のとおりである。1) すべての地目において全炭素含量と全窒素含量が増えていた。しかしながら,CECは減少し,可給態窒素含量は半減した。その原因としては,易分解性有機物の減少と難分解性有機物の増加が考えられた。2) 可給態リン酸含量は水田では激増(特に黄色土)して,普通畑と樹園地では減少した。その原因として水田では栽培暦どおりの施肥が行われていることや裏作の畑作利用でリン酸が多く施用されていることが考えられた。3) 交換性カルシウム含量,交換性マグネシウム含量,交換性カリウム含量は普通畑以外の水田と樹園地で減少しており,特に樹園地での減少が顕著であった。その原因は野菜畑以外ではコスト低減のために施肥量が減っているためと考えられた。

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