中山間地域における飼料作物二毛作体系の栽培および省力的収穫技術

書誌事項

タイトル別名
  • Double cropping and labor-saving harvesting techniques of grass crop in the semimountainous area
  • ナカヤマ カン チイキ ニ オケル シリョウ サクモツ ニモウサク タイケイ ノ サイバイ オヨビ ショウリョクテキ シュウカク ギジュツ

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抄録

中山間地域である吾妻肉牛繁殖センターにおいて、獣害を考慮した飼料作物二毛作栽培およびフレール型専用収穫機を利用したダイレクト収穫による省力収穫調製技術について検討した。1 二毛作栽培として夏作はスーダングラス、冬作はイタリアンライグラスおよびライ麦とした。2 夏作のスーダングラスは2品種を栽培した結果、品種間で差は見られず、5月に播種した2品種の平均乾物収量は、1番草が665kg、2番草が366kg、合計1,031kgであった。3 冬作のイタリアンライグラスは、播種時期の違いによる収量を比較した結果、収穫時にはいずれも出穂期であったが、9月播種が633kg、10月播種は512kgであり、乾物収量に差がみられた。ライ麦は早晩生の違いによる収量を比較した結果、極早生品種の登熟が進んでいたものの、乾物収量は極早生品種が971kg、晩生品種が986kgで同等であり、早晩生の違いによる差は見られなかった。4 スーダングラスサイレージの発酵品質は、5月播種の1番草でV-scoreが高く良質であったが、6月播種および2番草では水分含量が高く、発酵品質は不良であった。冬作はイタリアンライグラス、ライ麦ともに乳酸菌製剤の添加によって良質サイレージの調製が可能であった。また、ライ麦よりもイタリアンライグラスの方がV-scoreが高く、良質であった。5 ダイレクト収穫機によって調製されたサイレージは、水分含量が高いが、乳酸菌製剤の添加により、良質サイレージの調製が可能であることが確認された。

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