消費者の健康要因と健康食品に対する購買行動

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タイトル別名
  • Theoretical and empirical analysis of factors affecting consumer' purchasing behavior towards health food
  • ショウヒシャ ノ ケンコウ ヨウイン ト ケンコウ ショクヒン ニ タイスル コウバイ コウドウ

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抄録

消費者が,健康食品に対し,何故,こだわりを持ち,価格が多少高くても購入するのか,それが自分の健康に配慮した行動であることは容易に推測できても,どのような健康意識・知識に基づいているのかはこれまで十分に明らにされていないし,健康食品を購買するかどうかは健康に関する情報に大きく左右されることが多いが解明は不十分であった。本稿は,消費者の健康食品に関する購買行動について,1) 何故,一般の食品と違った行動を取るのかを,行動経済学の成果を援用することで明らかにする,2) 購買行動を決定する要因と購買行動モデルについて検討する。3) 健康と健康食品に関するアンケート調査データを用いて,消費者の健康食品に対する購買行動の特徴と要因について実証分析を行なった。その結果,健康不安が購買に影響を与えるというモデルを提示し,行動経済学のプロスペクト理論,保有効果により解釈ができるとした。健康不安,購買行動に影響を与える要因として,健康意識・行動,健康知識,健康観,健康食品に関する情報,イメージ,リスクに対する性格を設定し,年代別の平均では,特に,若年者と中高年者によって格差があること,設定した調査項目と要因は妥当であること,健康食品に関する情報入手は口コミが多いこと,健康不安が健康食品(野菜ジュース,ヨーグルトを除く)の購入に影響を与えていることが判明した。残された課題は,アンケート調査設定の改善とともに,分析対象とした健康食品の明確化を図ることである。

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