極早生りんどうF1品種「リンドウ栃木1号」の育成

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タイトル別名
  • Breeding of a new gentian cultivar 'Rindou Tochigi No1'
  • ゴク ワセリン ドウ F ₁ ヒンシュ 「 リンドウ トチギ 1ゴウ 」 ノ イクセイ

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抄録

極早生で早出し栽培に向く濃紫の花色を有するりんどう(Gentiana triflora Pal. var. japonica (Kuzn) Hara)F1品種の育成を目的に,2002年に県内在来の紫系の極早生系統の交配を行い,そのF1組合せ能力の検定結果から目標にかなった系統が得られた。そこで,本系統の斉一性を高めること,また採種体制の確立のため,交配親系統の自殖後代を育成した。この自殖後代間の交配により,本系統の能力の再現性が確認でき,さらに斉一性の向上が図られたため系統名「リンドウ栃木1号」を付与し育成を完了し,2011年9月に「るりおとめ」として商標登録を行った。「リンドウ栃木1号」は,花色が濃紫色で着花段数が多く,頂花部から下段までほぼ同時に開花する花序一斉開花性を有する。草姿はバランスに優れ,葉は立性で茎の曲がりが少なく,切り花向きである。自然開花期は栃木県宇都宮市内で7月上旬で,極早生性を示す。パイプハウスを利用して1月上旬から保温開始を行う無加温半促成栽培により,自然開花期より約1ヶ月早い6月上旬からの開花が可能な,早出し栽培に適した開花特性を持つ。

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