伝統的木造住宅の接合部の強度性能(2) : 長ほぞ差し込栓打ち接合の引張性能
書誌事項
- タイトル別名
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- Performance of wooden joints in Japanese traditional wooden house : Part 2 tensile strength of nagahozosashi-komisen-uchi joints
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説明
伝統的木造住宅を構造設計する際に必要となる接合部の強度データの収集を目的として,柱-土台仕口の一つである長ほぞ差し込栓打ち接合について,樹種や断面寸法,込栓の形状や本数を変化させて引張試験を行い,破壊性状や耐力を明らかにするとともに,破壊のメカニズムを考慮した耐力理論値を算出し,実験値との比較を行った。その結果,破壊形態が土台割裂となる仕様の場合は,土台材をヒノキとしたほうがスギよりも1割程度最大耐力が大きかったが,降伏耐力に差は認められなかった。また込栓の大きさが同じであっても,ほぞの断面寸法が大きくなることによって耐力が向上した。さらに込栓本数を2本とすることによって1本の場合よりも耐力は大きく向上したが,破壊形態がほぞや込栓の破壊から土台割裂破壊へと移行したことから,2倍には至らなかった。抵抗メカニズムに基づき,破壊形態ごとに推定した短期許容耐力の値は,おおむね実験下限値の8割程度であり,安全側に評価することが可能であった。
収録刊行物
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- 林産試験場報
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林産試験場報 (543), 1-9, 2016-03
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845763694116224
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- ISSN
- 0913140X
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB