スギ・ヒノキ過密人工林における強度の間伐が地表土砂移動量へ及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of aggressive thinning on the intensity of soil erosion in overcrowded sugi and hinoki plantation forests
  • スギ ・ ヒノキ カミツ ジンコウリン ニ オケル キョウド ノ カンバツ ガ チヒョウ ドシャ イドウリョウ エ オヨボス エイキョウ

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抄録

静岡県内の3箇所の林床植生のほとんどない過密人工林で強度の間伐を行い,それに伴う土砂等の移動量を土砂受け箱法でそれぞれ7~9年間調査した。また,林床を覆う植生やリターの被覆率も調べ,間伐に伴う両者の関係について考察した。その結果,林床植生の植被率と礫や細土,リターの移動レートには負の相関が認められた。また,間伐によって林床植生が回復していくとともに土砂等の移動レートが減少していく傾向があった。しかし,シカなどの食害により林床植生が回復しない過密人工林では,強度の間伐に土砂等の移動に対する抑止効果はないと考えられた。また,縦方向の間伐をして伐採木を搬出する場合,伐採列は伐採・搬出に伴う地表の攪乱を受け土砂等の移動レートは上昇すると考えられた。しかし,伐採列は林床植生の回復が早く,土砂等の移動レートも速やかに減少した。

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