下水汚泥焼却灰を原料として製造された焼成ケイ酸リン肥の水稲に対する肥効

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タイトル別名
  • Effect of firing silicate and phosphate fertilizer made from sewage sludge incineration ash on the silicate and phosphate availability for rice plant
  • ゲスイ オデイ ショウキャクバイ オ ゲンリョウ ト シテ セイゾウ サレタ ショウセイ ケイサン リンヒ ノ スイトウ ニ タイスル ヒコウ

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抄録

下水汚泥焼却灰とケイ酸カルシウム、炭酸カルシウムの混合物を焼成して試作された2種類の焼成ケイ酸リン肥の水稲に対する肥効をポット試験により評価した。焼成ケイ酸リン肥を施用した水稲のリン吸収量は、登録肥料の熔成ケイ酸リン肥や過リン酸石灰を施用した場合と同等であった。焼成ケイ酸リン肥のうち、リン含有率が低く水溶性ケイ酸含有率の高い試作肥料は、熔成ケイ酸リン肥と同様に、水稲のケイ酸吸収量を増大させ、収量を増加させた。差し引き法による見かけのケイ酸利用率は、リン含有率が低く水溶性ケイ酸含有率の高い試作肥料が1.08と最も高く、熔成ケイ酸リン肥の0.8を上回った。以上の結果から、下水汚泥焼却灰の焼成によって製造されるケイ酸リン肥は、リン含有率を抑えケイ酸含有率を高めることで、リン酸質肥料として利用した場合にもケイ酸肥効が期待でき、水稲の生育、収量にも正の効果をもたらす可能性が示唆された。

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