乳用牛の繁殖機能改善を目的とした施灸の有用性

書誌事項

タイトル別名
  • Study on the usefulness of moxibustion to improve dairy cattle reproduction
  • ニュウヨウギュウ ノ ハンショク キノウ カイゼン オ モクテキ ト シタ シキュウ ノ ユウヨウセイ

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説明

本研究では,施灸の効果を明らかにし,生産者が利用できる繁殖機能改善技術を確立することを目指した。施灸区では,施灸開始10分以降から牛の耳介部表面温度が上昇に転じたことから,施灸の温熱刺激による循環機能への影響が示唆される。また,排尿・排便が施灸区で有意に多く見られたことから,施灸と副交感神経系の反応との関連性が示唆されたが,受胎率との関連までは認められなかった。農家実証試験では,施灸により受胎困難牛22頭中の9頭で受胎を確認し,更には次の発情周期での人工授精で受胎したものも含めると受胎率は59%となったことから,繁殖機能改善に及ぼす施灸の有用性が明らかとなった。しかし,黄体ホルモン値については,受胎牛と不受胎牛で差は見られず,黄体等の内分泌系への影響については確認できなかった。

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