鳥獣害アンケートから見たシカによる農業被害と対策の関係性

書誌事項

タイトル別名
  • Trends in agricultural damage caused by deer in villages and evaluation of measures by survey

抄録

・鳥獣害アンケートにおける集落単位のシカによる農業被害の推移を分析した結果、被害発生集落数の合計は2004年度からの増加傾向にあり、「大きい」「深刻」と回答する集落の比率は横ばいの傾向が見られた。・その中で、2011年度前後から導入が急増した農林水産省の鳥獣被害防止総合対策交付金による防護柵導入集落を抽出すると、被害程度が軽減している傾向が見られ、なかでも導入努力量の大きい集落では、その傾向が顕著だった。・兵庫県が実施するストップ・ザ・獣害事業(捕獲事業)を実施した集落を抽出すると、被害程度の減少が見られ、防護柵設置と併用した集落にその傾向が顕著に見られた。・県全体では被害ありとする集落数は増加し、被害集落の比率も横ばい傾向にあるが、効果的な対策を講じた集落では被害の減少も見られ、被害が減少した集落と増加している集落や地域を正しく把握し、それに応じた対策を講じることが今後の政策に重要である。

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