海鳥成鳥に対するクマネズミとドブネズミの捕食習性の違い
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説明
小笠原諸島父島列島に属する東島と南島では、アナドリ(Bulweria bulwerii)よりも大きいクマネズミ(Rattus rattus)だけが、これを捕食する傾向を示した。一方、北海道の根室半島沖にあるユルリ島とモユルリ島に住むドブネズミ(R.norvegicus)の場合には、幼獣もウトウ(Cerorhinca monocerata)を捕食した。以上のような海鳥に対するクマネズミとドブネズミにおける捕食習性上の違いは、ドブネズミが本質的に動物質を好むことと攻撃的であることの表れであると推測される。ただし、本来植物質を好むクマネズミがなぜアナドリを捕食したのか、また植食性傾向の強い母島列島のドブネズミは海鳥に対してどのような捕食行動を示すのか、今後の解析が必要である。
収録刊行物
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- 小笠原研究年報
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小笠原研究年報 (42), 23-30, 2019-07-31
首都大学東京小笠原研究委員会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845763784590464
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- NII論文ID
- 120006764279
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- NII書誌ID
- AN00289259
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- ISSN
- 03879844
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- HANDLE
- 10748/00011093
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles