鹿児島市の大学生における新型インフルエンザ罹患と衛生行動

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タイトル別名
  • Relationship between H1N1 Infections and Preventive Behaviors of University Students in Kagoshima City at the Time of the 2009 A Influenza Outbreak
  • カゴシマシ ノ ダイガクセイ ニオケル シンガタ インフルエンザ リカン ト エイセイ コウドウ

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抄録

新型インフルエンザ大流行時における新型インフルエンザ感染発症状況と衛生行動の関連,ならびに衛生行動の変容について検討することを目的とした。鹿児島市の国公立の大学・短期大学に在学する学生140名に協力を得て2ヶ月間わたる質問紙調査を実施した。その結果,調査期間中に140名中25名(17.9%)が新型インフルエンザに罹患した。その内17名(68%)が発症から過去2週間以内に新型インフルエンザ患者と接触があった濃厚接触者であった。また,衛生行動では,調査を行なったすべての予防行動において感染発症者群と非感染者群との間に有意な相違は認められなかった。衛生行動の変容では,「手洗い」・「手指消毒」では有意な変化はみられなかったものの,「うがい」は感染者群において,「マスク着用」の頻度は,感染者群と非感染者群の両群において,流行の時期を過ぎるにしたがって実施頻度が有意に低下した。調査期間中は保健指導を徹底したものの,新型インフルエンザの流行レベル減弱に伴って感染経路対策としての衛生行動の実施率は低下することが示された。

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