日本における外国人と外国に対する認識の研究

書誌事項

タイトル別名
  • ニホン ニ オケル ガイコクジン ト ガイコク ニ タイスル ニンシキ ノ ケンキュウ
  • A Study of Attitude toward Foreign People and Countries in Japan

この論文をさがす

抄録

本稿は日本における外国人に対する排外主義と外国に対する好感度の関係について検討を試みたものである。具体的には「国際化と市民の政治参加に関する世論調査2013」データを利用して計量的な二次分析を行った。まず明らかになったことは、外国に対する好感度と、外国人との接触経験が外国人に対する排外意識を弱める働きをしたが、後者の影響力は前者に比べて弱く、限定的であったことである。次に対象となる外国人によって排外主義の強さが異なり、中国人と韓国人に対する排外主義が強く、アメリカ人に対する排外主義は最も弱かった。日系ブラジル人とフィリピン人に対してはその中間であったが、このような違いを生み出す要因の一つは愛国主義の働きにあると指摘することができる。愛国心と外国好感度の影響を踏まえると、排外主義の背後に、国家間関係に関する認識が存在することが示唆された。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ