青年期における見捨てられ不安尺度開発の試み その1 : 社会構造の変化を重視して

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  • セイネンキ ニ オケル ミステラレ フアン シャクド カイハツ ノ ココロミ(ソノ 1)シャカイ コウゾウ ノ ヘンカ オ ジュウシ シテ

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抄録

社会的ネットワークの希薄化を背景に,過剰な承認欲求(山竹,1998 ・2011)などの現代的な課題を反映した青年期心性が注目されている.こうした青年期心性の一つに「見捨てられ不安」(abandonment anxiety)がある.見捨てられ不安は,その概念の成立から精神分析理論の影響が強く,現在の社会的要因を独立変数とする数量的検証に乏しかった.本研究では見捨てられ不安を社会構造の変化に基づく現代的な青年期心性として,「重要で身近な他者(集団)に承認される自信がなく,自身の価値観をありのままに主張すると,重要で身近な他者(集団)から嫌われるのではないかという不安から自己犠牲的な認知・行動を過剰に選択する心理傾向」と定義し,質問紙の開発を試みた.その結果,「承認・注目欲求」と「過剰な自己犠牲」の2因子15項目の「見捨てられ不安尺度」の開発に成功した.

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KJ00008317266

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