幼児教育・保育現場におけるカリキュラムデザインに関する一考察 ─保育のグランドデザインの編成プロセスにおける構造と現実的課題─

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on the Design of the Curriculum in ECCE ― The Structure and Realistic Issues in the Process of Organizing the Based Educare Curriculum―
  • 幼児教育・保育現場におけるカリキュラムデザインに関する一考察 : 保育のグランドデザインの編成プロセスにおける構造と現実的課題
  • ヨウジ キョウイク ・ ホイク ゲンバ ニ オケル カリキュラムデザイン ニ カンスル イチ コウサツ : ホイク ノ グランドデザイン ノ ヘンセイ プロセス ニ オケル コウゾウ ト ゲンジツテキ カダイ

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説明

本研究は、教育課程・保育課程・教育及び保育に関する全体的な計画などの幼児教育・保育の根幹を担うグランドデザインに着目した上で、編成プロセスの構造と編成・活用上の現実的課題を明らかにしながら、幼児教育・保育現場におけるカリキュラムデザインの在り方について検討することを目的とした。調査1では、各園レベルにおける編成プロセスと課題を質問紙調査によって明らかにした結果、編成前・編成・見直し・共有の4段階の中で、グランドデザインに対する各保育者の意識・理解の乏しさが非関与や活用頻度の乏しさにつながること、編成・見直し・共有時間の欠如に伴い全職員参画による共有や周知徹底が難しいことなどが見出された。また調査2では、行政レベルにおける編成プロセスと課題をインタビューによって明らかにした結果、市統一カリキュラム策定段階・各園との共有段階・活用段階の3段階の中で、グランドデザインに関して行政レベルと各園レベルにおける系統性の確認・共有が難しいことや、活用段階において日常の書類の多さが保育者への負担増大の一因であることなどの課題が見出された。今後は、幼稚園教育要領・保育所保育指針・幼保連携型認定こども園教育・保育要領の整合性を確保しながら改訂されていく動向に注視すると同時に、保育のグランドデザインの在り方を再度見直す必要性や、カリキュラム・マネジメントを重視しながら各保育者が自律的に編成プロセスに参画する重要性が示唆された。

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