日本の心理学者に対し機関リポジトリが果たしている役割

書誌事項

タイトル別名
  • ニホン ノ シンリ ガクシャ ニ タイシ キカン リポジトリ ガ ハタシテイル ヤクワリ
  • Nihon no shinri gakusha ni taishi kikan ripojitori ga hatashiteiru yakuwari
  • The role of institutional repositories for Japanese psychologists

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抄録

type:text

【目的】本研究の目的は日本の心理学者の機関リポジトリに関する認知, 自身の論文の機関リポジトリへの登録, 機関リポジトリに登録された論文の利用状況と, それらに関係する要因の分析を通じ, 日本の心理学者に対し機関リポジトリが果たしている役割を明らかにすることである。 【方法】研究開発支援総合ディレクトリReaDに登録されている心理学者1, 708名を対象に質問紙調査を行った。調査は2010年10月に実施し, 有効回答数は526件(30.8%)であった。回答から, 機関リポジトリの認知, 自身の論文の登録, 登録論文の利用状況について, 全体の傾向および回答者の専門領域, 日常の情報行動, オープンアクセス, セルフ・アーカイブに関する認知・経験との関係を分析した。 【結果】回答者の70%以上が機関リポジトリについてなんらかの知識を持っており, 62.5%は登録論文の利用経験があった。中でも教育心理学等, 日本語で研究を行い, 電子的な論文入手機会が少ない専門領域の研究者の間で利用が進んでいる。機関リポジトリは紀要の公開を通じこれらの専門領域の論文の電子化を補っている。一方で, 自身の論文を登録したことがある研究者は11.6%にとどまった。日本の心理学者にとって, 機関リポジトリはセルフ・アーカイブの場というよりは, 日本語論文の電子出版の場となっている。

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