他者運動認知能力に関する自己運動制御からの検討

HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the ability to perceive motion of others from the viewpoint of motor control
  • タシャ ウンドウ ニンチ ノウリョク ニ カンスル ジコ ウンドウ セイギョ カラ ノ ケントウ

この論文をさがす

抄録

本研究の目的は,他者運動認知能力を自己運動制御の観点から検証することであった.実験は様々なスポーツにおいて一般的な運動であるが,関節間の卓越した協調を要する最も熟練した多関節運動の一つである投球動作を用いた.観察映像は,2つの動作-熟練者の標準投球動作(モデル動作)とモデル動作を基に肘関節と手関節の伸展のタイミングを段階的に操作した投球動作(遅延動作)-によるスティックピクチャー映像であった.運動技術レベルの高い10人が実験に参加した.まず,彼らは映像を2度観察した.次に,通常の投球(通常投球条件)と,モデル動作と遅延動作の差異を反映した投球(変化投球条件)を行った.彼らは,交互に3球ずつこれらの試技を実施した.その結果,肘関節と手関節の伸展角速度の位相差が通常投球条件に比べ,変化投球条件において有意に減少した (p < 0.05).この変化は,観察映像における基準動作と遅延動作の差異と共通の法則性を持つ.つまり,この結果は,基準動作と遅延動作の観察から肘関節と手関節の伸展における位相差を抽出し,自己の運動として実行したことを意味する.

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ