サイレージの化学成分と品質に関する研究 (第11報)乾物の定量法と消化率の誤差との関係

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タイトル別名
  • 乾物の定量法と消化率の誤差との関係
  • カンブツ ノ テイリョウホウ ト ショウカリツ ノ ゴサ ト ノ カンケイ
  • Studies on the Chemical Composition and Quality of Silage : (XI) Relation Between the Methods for Determining Dry Matter and the Error of Digestibility in Silage

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抄録

品質評点の2段階(60点と47点)のサイレージを対象に,水分(乾物)の4定量法(簡易乾燥法・赤外線乾燥法・トルエン蒸留法・修正トルエン蒸留法)を適用した場合,どのような差があるかを知るため,イタリアンライグラスサイレージを試料に実験を行なった. また,メン羊をもって消化試験を行ない,常法による水分定量を行ない,消化率を算出するとともに,修正トルエン蒸留法によって得た乾物を基礎にして消化率を算出して,両者を比較した. その結果の要約はつぎのようである. 1)サイレージの乾物定量値は,簡易乾燥法,赤外線乾燥法,トルエン蒸留法,修正トルエン蒸留法の順に高くなった. 一般に品質評点の高いほうが,低いものに比べて,トルエン蒸留法と乾燥法との差が大きいように推察された. 2)常法の乾物定盤法により,乾物の消化率を算出した場合には,真の乾物の消化率よりも低い価が得られる. しかして修正トルエン蒸留法によって得た乾物含量を墓礎に消化率を算出すれば,より適正な消化率の得られることが認められた. 3)一般に品質評点の低いサイレージが,品質評点の高いサイレージに比べて,常法により算出した消化率と,修正トルエン蒸留法により得た乾物含量を基礎に算出した消化率との比較では,その差がより大きくなることが推察された。

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