エネルギーの安定的供給を目的としたバイオガス発電施設併設型畜舎における需要電力の平準化

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タイトル別名
  • Peak electricity demand leveling in livestock barn with biogas power generation facility for stable energy supply
  • エネルギー ノ アンテイテキ キョウキュウ オ モクテキ ト シタ バイオガス ハツデン シセツ ヘイセツガタ チクシャ ニ オケル ジュヨウ デンリョク ノ ヘイジュンカ

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抄録

畜舎にバイオガス発電施設が併設されているケースにおいて,バイオガス発電のみで家畜および畜舎管理に必要な電力を賄うエネルギー自給を行い,可能な限り多くの余剰電力を他へ供給(売電)するエネルギー自給・供給型畜舎の構築を検討した。酪農家の1日あたりの消費電力割合は,「換気扇」が37~76%(平均41%)と最も多く,次いで「バルククーラ」が4~37%(平均20%)であった。農場の消費電力は,各機器の定格消費電力の大きさよりも長時間に渡って使用する機器の影響が大きかった。したがって長時間使用する機器のうち,稼働が必ずしも厳格に求められていない機器の運用方法の見直しが,総消費電力および最大需要電力の低減に繋がると考えられた。また,設備容量の小さい換気扇やふん尿処理機器などを搾乳時間帯に同時使用しないことによって最大需要電力を抑えられた。バイオガス発電施設の発電量は1日をとおして安定しており,バイオガス発電施設の需要電力を賄うことはほとんど可能である。バイオガス発電施設併設型畜舎においても,搾乳時における稼動が必ずしも厳格に求められない機器の運用方法が,農場全体の需要電力をバイオガス発電で自給するうえでも重要であった。

収録刊行物

  • 農業施設

    農業施設 45 (2), 12-19, 2014-06

    つくば : 農業施設学会

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