スイートピー新品種‘岡山SWP4号’の育成

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タイトル別名
  • A new sweetpea cultivar 'Okayama SWP4 go'
  • スイートピー シン ヒンシュ'オカヤマ SWP4ゴウ'ノ イクセイ

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抄録

‘岡山SWP4号’は,岡山県農林水産総合センター農業研究所において育成された,巻きひげが無く,これまでにない花色の黄白色花系品種で,その来歴,特徴及び市場評価については以下のとおりである。1. ‘岡山SWP4号’は,1999年に黄白色花系品種‘ステラ’に無巻きひげ品種‘岡山農試ピー1号’を交配して得られた交雑後代において自殖,選抜を繰り返して育成したスイートピー新品種である。2017年6月に種苗法に基づく品種登録を出願申請(出願番号:第32241号)し,2017年9月に‘岡山SWP4号’の品種名で出願公表された。2. ‘岡山SWP4号’は,巻きひげが葉に変化した「無巻きひげ品種」で,‘ステラ’より複葉対数は多い。花柄の長さは短く,1花房当たりの花数は少ない。‘ステラ’と同じ黄白色花系品種に分類されるが,‘ステラ’と異なり,旗弁上部の色が浅橙となる複色品種である。3. ‘岡山SWP4号’の加温促成栽培のために必要な催芽後の種子冷蔵期間は,‘ステラ’より長く,6週間程度と考えられた。4. ‘岡山SWP4号’の総切り花本数は,‘ステラ’よりやや少ない。これは,‘岡山SWP4号’の収穫始めが‘ステラ’より遅いためと考えられた。5. 市場及び実需者に‘岡山SWP4号’の切り花に対する意見を聞いたところ,切り花のバランス,アンティーク調の色合い,複色であることなどが高く評価された。

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