危機を乗り越える知恵 : 福岡県西方沖地震の被災地・玄界島の復興過程

書誌事項

タイトル別名
  • キキ オ ノリコエル チエ : フクオカケン サイホウオキ ジシン ノ ヒサイチ ・ ゲンカイトウ ノ フッコウ カテイ
  • A Process to Overcome the Crisis : The Case of Genkai-Island : Fukuoka Prefecture Western Offshore Earthquake

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抄録

2005年3月に発生した福岡西方沖地震の被災地である玄界島(福岡県福岡市西区)は、3年で宅地造成、住宅再建、島民の帰島を果たした島である。島の一体整備に至る過程のなかで一見非合理な島のしきたりや、親族・近隣からなる社会関係が有効に働いた。社会関係は行事や出来事を通じて顕在化され、各人の行動を規制し、復興に向けての島民の総意形成の際に効力を発揮した。なかでも宅地整備に際しての島じゅうの井戸の水神あげは新しい生活に馴染んでいくための一つの道筋であった。井戸をめぐる解釈とそれを支える日常の関係性、地形を含めた生活空間が一体となって蓄積された生活知が、短期間での復興を可能にしたのであった。

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