終末期を介護老人福祉施設で暮らす後期高齢者の気がかり・心配

書誌事項

タイトル別名
  • シュウマツキ オ カイゴ ロウジン フクシ シセツ デ クラス コウキ コウレイシャ ノ キガカリ シンパイ
  • Anxiety and Worry during the End of Life among elderly peole aged 75 or over Living in Welfare Facilities for the Elderly Requiring Long-Term Care

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抄録

終末期を介護老人福祉施設で暮らす後期高齢者の、今後の生活に対する気がかり心配を明らかにする目的で、筆者らが先に行った調査の自由記述欄に回答のあった152名の記述を分析した結果、以下のことが明らかになった。高齢者の気がかり・心配は【最期までここ(施設)で暮らしていく覚悟を決めている】【日常生活に対する不満と願望】【家や家族が心配で家に帰りたい】【先のことが不安だが心配しても仕方ない】【人に迷惑をかけずに穏やかに暮らしていきたい】【日々の生活や生き方に対する姿勢・願望】【安気に暮らしている】【集団生活での人間関係は難しい】【その他】の10に分類できた。以上より、高齢者は現実と向かい合い、施設を"終の住処"とすることに折り合いをつけ覚悟を決めて生活しているものと推察される。このプロセスにおいては、繰り返される日常生活のありようが高齢者の安心感に影響を及ぼしているものと思われる。したがって、看護職には"今""ここで"安心して生活できる療養環境の保障と人生の意味づけができるような関わりが示唆された。

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