エンダー釘の尾部をネジ止めする方法で治療した上腕骨骨幹部骨折の2例

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上腕骨骨幹部骨折の内固定方法には様々あるが,開放骨折や多発外傷や小侵襲を要する症例にはエンダー法が極めて有用である.しかし一般的なエンダー法では,遠位骨片が小さい場合の固定性は十分とは言えない.筆者は遠位骨片が小さい上腕骨骨幹部骨折に対して,上腕骨内上顆および外顆からエンダー釘を刺入して遠位骨片の固定性を向上させるとともに,エンダー釘の尾部をネジ止めして釘のdistal migration を防止した.この方法で2例の上腕骨骨幹部骨折を治療した.1例は19歳男性の骨幹部粉砕骨折であり,遠位骨片は小さかった.もう1例は32歳女性でGustilo 分類grade_の開放骨折であった.ともに小侵襲手術で特にトラブルなく骨癒合が得られた.今回示した方法は適応は狭いが,エンダー法が望ましい症例で遠位骨片が小さい場合には,極めて有効な手技と考える.

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