ナシの新品種‘岡山PER1号’

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タイトル別名
  • A new Japanese pear cultivar 'Okayama PER1 go'
  • ナシ ノ シン ヒンシュ'オカヤマ PER1ゴウ'

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抄録

‘岡山PER1号’は,岡山県農林水産総合センター農業研究所において育成された中生のナシ新品種で,その来歴及び特徴は次のとおりである。1. ‘岡山PER1号’は,1996年に‘新高’に‘豊水’を交配した交雑実生から選抜して育成したナシ新品種で,1次選抜試験の結果,有望と判定して,2005年から‘岡山ナシ2号’の系統名を付して,複製個体を作成し,2次選抜試験を実施した。その結果,果実品質が優れ,有望な系統であることが確認されたことから,2016年3月に種苗法に基づく品種登録を出願申請し,2016年6月に‘岡山PER1号’の品種名で出願公表された。2. 樹姿は開張性,樹勢は中で,‘あきづき’より開張しやすく,樹勢は弱い,開花期は‘豊水’よりやや遅い。3. 果実の大きさは,‘あきづき’よりやや小さく,糖度は‘あきづき’よりやや低いが,親品種の‘新高’に似た強い芳香を持ち食味が優れる。4. 収穫期は‘あきづき’とほぼ同時期で,岡山県南部(赤磐市)においては9月中旬である。みつ症やコルク状褐変症などの果肉障害の発生は少ない。5. 発育枝に腋花芽を多く持つことから,‘あきづき’より結果部位の確保やせん定作業が容易である。

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