<研究論文>大学経済学専門科目の「大人数講義型授業」における「アクティブ・ラーニング型授業」導入効果の検証

HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • <Research Papers>Evaluation of Incorporating Active Learning Style into a Large-Enrollment Lecture-Based University Economics Class
  • 大学経済学専門科目の「大人数講義型授業」における「アクティブ・ラーニング型授業」導入効果の検証
  • ダイガク ケイザイガク センモン カモク ノ 「 オオニンズウ コウギガタ ジュギョウ 」 ニ オケル 「 アクティブ ・ ラーニングガタ ジュギョウ 」 ドウニュウ コウカ ノ ケンショウ

この論文をさがす

説明

[背景]A大学経済学専門科目「経済政策Ⅱ」(計14回)は、2015年度まで14年間続いていた(a)「講義型授業」から、2017年度よりファシリテーションの技術を活用したアクティブ・ラーニング(AL)型授業を組み入れた(b)「講義+AL型授業」に移行した。[目的]同科目の大人数講義型授業にAL型授業を導入した教育的効果とその意義を明らかにする。[方法](a)/(b)(2015/2017年度、登録者200/297名)の科目最終成績(記述統計)と最終回講義のリアクションペーパー(RP)の内容(テキスト分析)を後方視的に比較した。[結果]学期末試験の多肢選択式問題(2か年で同一の10問)では、(b)の学生の正答率が有意に高かった。(b)では最終成績(100点満点)が70点以上の学生の割合が有意に高く、その成績(グループワーク(GW)10点、RP10点、筆記試験80点で評価)は、筆記試験だけでなく、RP評価点とGW参加回数とも有意に相関した。(a)のRPは講義内容の記述が中心であったが、(b)のRPではAL型授業への言及も多く見られた。(b)は「授業に参加させる工夫」という点で学生から高い評価を得た。[結論]講義+AL型授業は、最終成績だけでなく、授業に対する学生の積極性にも正の影響を及ぼした。大人数クラスの講義+AL型授業の中で教員と学生の生産的なやり取りを生み出すことで、それを基盤としてGWでの学生同士の相互作用や学生の学修行動が促進されると考えられた。そして、AL型授業を効果的に導入するためには、教員がファシリテーションの技術を活用して積極的に授業マネジメントを行うことが重要である。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ