渋沢栄一の人間観 : 二面的アプローチによる渋沢の人物識別眼の考察

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タイトル別名
  • The View of Human of Shibusawa Eiichi : Study of the Ability of Person Identification of Shibusawa by Dichotomic Approach
  • シブサワ エイイチ ノ ニンゲンカン : ニメンテキ アプローチ ニ ヨル シブサワ ノ ジンブツ シキベツガン ノ コウサツ

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説明

本稿の目的は、渋沢栄一が自身の協力者やパートナーとなるべき人物を識別するにあたり、その判断基準をいかなる考え方に置いたのかを考察することである。渋沢は性善説に根差しながらも、人との接際においては慧眼をもって相手の本質を見抜き、冷徹に自身との距離感を測った。 渋沢は、誰もが有する二面性の存在を前提に、これを道徳観や理性によって堅実にコントロールできる人材を仲間とし、企業者や社会事業者としての活動を行った。「協働の精神」と、言辞から大いなる精神を読み取る「言霊」を重視する渋沢の考え方は、言行一致の大原則をより柔軟に解釈せしめている。そして、その点にこそ渋沢の人物評価の柔軟性が存するのではないかと考えられる。

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