奄美島豚の肉質評価に関する研究

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  • Characteristics of Amami Island black pig meat

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奄美大島で飼育される固有の黒豚(島豚)と北米産LWD三元交雑種(北米産白豚)の食感に関わる物理的特性と味に関わるアミノ酸および脂肪酸組成を比較した。加熱した肉の破断応力は北米産白豚に比べて島豚で1.3倍高く,生肉の伸展率は島豚で有意に低かった。島豚は北米産白豚に比べて硬い肉であることが示された。肉の美味しさと正の相関を持つオレイン酸の割合が島豚で高い傾向にあり,島豚の美味しさとの関係が示唆された。一方,旨味に関係するグルタミン酸,甘味に関係するセリンおよびアラニン含量は島豚で有意に低いことから,島豚の味の濃さは北米産白豚よりも薄いことが示唆された。肉の硬さおよびアミノ酸含量に影響する因子として屠畜後の熟成が関係するが,島豚は熟成されることなく販売されており,肉の熟成の有無が今回の結果に影響していると考えられる。

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