ジルベール・シモンドンの「アラグマティクス」構想の二側面 --フランスにおけるサイバネティクス初期受容の一形態--

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書誌事項

タイトル別名
  • Les deux aspects de la conception simondonienne de l'<<allagmatique>> --une forme de première réception française de la cybernétique--
  • ジルベール ・ シモンドン ノ 「 アラグマティクス 」 コウソウ ノ ニ ソクメン : フランス ニ オケル サイバネティクス ショキ ジュヨウ ノ イチ ケイタイ

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抄録

サイバネティクスよりも普遍的な理論を指し示すためにジルベール・シモンドンが(おそらくは, 変化や交換を意味するギリシア語αλλαγμαから)作り出した造語「アラグマティクス」は多くの場合, シモンドン哲学の一部をなし, その学位論文を支えるものであると考えられている. こうした見方はしかしながら学位論文の準備草稿についてしか正当でないだろう. アラグマティクスという語は学位論文の主論文においては曖昧で漠然としたものでしかなく, 副論文には姿を現さないからだ. こうして, アラグマティクス構想は結局のところ放棄されたのではないかと問うことができる. 本稿では, アラグマティクス構想の二つの側面つまり存在論的なそれと方法論的なそれを検討することでこの問いに取り組み, それら側面が学位論文において「関係の実在論」や「類比的範例主義」として保存されていると示すことを試みる.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 28 53-66, 2019-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

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