黒沢清『叫』とJホラーの歴史

  • 宮本, 法明
    京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Kiyoshi Kurosawa's Retribution and the history of J-horror
  • クロサワ セイ 『 キョウ 』 ト Jホラー ノ レキシ

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説明

この論文は, 黒沢清監督の映画『叫』(2006年)をJホラーという歴史的文脈に位置づけて分析する. Jホラーとは, 一般に1990年代から2000年代にかけて流行した日本のホラー映画を指す. 著名な作品としては, 『リング』(中田秀夫監督, 1998年)や『呪怨』(清水崇監督, 2003年)が挙げられる. 黒沢は, 小中千昭や高橋洋らと並ぶJホラーの中心人物である. 黒沢清の『叫』は「赤い服を着た女性」が重要人物として登場するという点において, 鶴田法男監督の「たたり」(1999年)という短編作品の系譜につらなる. 「たたり」は, 従来の研究で見落とされてきた作品である. 本稿では, 「たたり」を参照することによって『叫』のJホラー史における意義を再評価する.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 28 93-104, 2019-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

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