モンゴル国における政治制度の特徴 ―議会選挙と大統領選挙の考察から―

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タイトル別名
  • The Characteristics of Political Institutions in Mongolia : Parliamentary and Presidential Elections
  • モンゴルコク ニ オケル セイジ セイド ノ トクチョウ : ギカイ センキョ ト ダイトウリョウ センキョ ノ コウサツ カラ

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抄録

1992年に民主主義国家として建国されたモンゴル国は民主化に際し,政治体制として半大統領制を採用した。以降,議会選挙と大統領選挙の2つの国政選挙は継続・定期的に実施されている。議会および大統領の任期はそれぞれ4年であるが,議会選挙が1年先行して行われる。本稿はモンゴル国における政治制度の特徴を議会選挙と大統領選挙の変遷から分析する。その際,モンゴル国の政治体制の特徴である半大統領制についての考察をふまえて行う。また,2017年の大統領選挙では民主化以降初めて,1回目投票で大統領が決まらず2回目投票が行われた。2回目投票が行われた一つの要素が2012年の議会選挙における比例代表制の導入にあったことに言及しながら選挙の分析を行う。 論文は次の内容で構成される。第1節では比較政治学における半大統領制の位置づけに関して先行研究をまとめる。その上で,第2節でモンゴル国の半大統領制の特徴と,大統領の地位について確認する。第3節では,モンゴルの大統領選挙と議会選挙の制度の特徴を説明する。その内容をもとに,第4節でこれまで独立して説明されてきた選挙結果の関連性を分析する。第5節では,結論として,2017年選挙で第2回投票が行われた現象を中心に,投票率,地域性,2012年の議会選挙における比例代表制の導入という観点から説明する。

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