多品種小変更型SPLE開発の経験:可変性管理の課題と解決

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ソフトウェアプロダクトラインエンジニアリング(SPLE)を成功させる重要なプラクティスの1つに製品間で異なる仕様の管理(可変性管理)があり,可変性管理の主要な技術に可変性の記述法と構成手段がある.空調機ソフトウェア開発にSPLEを適用し5年間にわたり実践したが,もととなるソフトウェア資産(コア資産)の再利用率が低下した.この問題を分析し,コア資産保守プロセスの見直しと合わせて,仕様差異を生み出す特徴の増加(フィーチャ増加)に伴う具体仕様の決定(バリアント決定)の複雑化という可変性管理の課題解決に取り組んだ.本稿では,可変性管理の課題分析に基づき,可変性管理の改善手法および支援ツールを提案する.改善手法は,可変性記述の一覧性と可読性を向上させるための製品-機能マトリクスとデータ仕様書,およびアプリケーション開発におけるコア資産の再利用率を向上させるための可変性記述から製品ソフトウェアを直接ビルドできる構成手段からなる.可変性管理の実践に基づき,可変性記述法と構成手段がコア資産の再利用にどのような影響を与えるかについて,改善前後で比較検証し,コア資産の共有と,製品ソフトウェアの構成決定の容易化によって,コア資産の再利用率が向上するという結果を得た.

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