戦後教育改革期IFELの示唆した幼稚園カリキュラム開発

書誌事項

タイトル別名
  • センゴ キョウイク カイカクキ IFEL ノ シサ シタ ヨウチエン カリキュラム カイハツ
  • Early Childhood Curriculum Development Suggested by the IFEL in the Post-War Education Reform Period

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抄録

本研究は,教育指導者を対象とした戦後最大規模の講習会「教育指導者講習」(IFEL)の第5期・第6期に開催された幼稚園教育班・幼年教育班の講習内容の中から,幼稚園のカリキュラムに関する内容に焦点を当て,IFEL がわが国の幼稚園カリキュラムの開発にどのような示唆を与えたのかを明らかにすることを目的としたものである。研究の結果,IFEL の示唆した点は,第1 に,カリキュラム開発の基礎となる子どもの発達のアウトラインとその発達的特徴について理解すること,第2 に,子どもの実際の姿に基づいた実証的・実践的な研究の実施,第3 に,幼稚園・保育所・小学校低学年の一貫した幼年教育カリキュラムの開発,第4 に,日本の子どもに必要な教育の目標の選定とその達成に向かう望ましい経験内容の解明,第5 に,子どもの生活に立脚した経験内容の組織と目的活動を中心とした一日の生活の構築にあった。この目的活動を中心とした生活は,自由遊びを基調とした「保育要領」の趣旨と相違するものであることを指摘した。

収録刊行物

  • 教育学研究論集

    教育学研究論集 15 45-53, 2020-03-20

    西宮 : 武庫川女子大学大学院文学研究科教育学専攻『教育学研究論集』編集委員会

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